はじめに
各所で話題騒然となっているACTIVO P1、レビューサイトやYoutubeどこを見ても素晴らしいと評価されている大人気商品です。
ただ、リアルなユーザーの声がその評価に隠れてしまい、結局どうなのか?
分かりづらい現状になっています。
本記事では、リアルなユーザーの声を集めまとめることで、改めてACTIVO P1の本質に迫りたいと思います。
ACTIVO P1とは
【Slim. Simple. Superior】
ACTIVOはAstell&Kernのサブブランド。
毎日の音楽との触れ合いとプレミアムなサウンドをカジュアルに提供することを使命としています。
「P1」はブランド初となるAndroid OSを搭載し、大型スクリーン、高パフォーマンスCPU、2.4GHz/5GHzデュアルバンドWi-Fiなど、各社サブスクを十二分に楽しむためのスペックを備えたハイレゾプレーヤーです。
強化されたDAC機能でスマートフォンとシームレスに連携
ストリーミング再生をより快適に使用できるよう、オーディオプレーヤーとしての機能だけではなく、PCやスマートフォンとの連携も強化。
USB-DACモード時には、サウンド関連の設定が画面上で可能。充電モードの切り替えにも対応、バッテリーをより効率的に使用できます。
さらにBluetooth 5.3に対応し、AACはもちろん、aptX HD、LDACなどの高音質コーデックを使用したBluetooth DACとしての使用も可能です。
Astell&Kernによるサウンドチューニング
DAC部にはESS ES9219Qをデュアル構成で採用し、極めて優れたバランス回路を構築することで、原音に忠実で鮮明なサウンドを実現。
そしてAstell&Kernサウンドチームによるトータル的なサウンドチューニングを施すことで、音の透明感と広い空間的な響きを獲得しています。
サンプリングレートはPCM 384KHz/32bit、DSD256までのネイティブ再生に対応。出力端子は3.5mmアンバランスと4.4mmバランス(5極GND結線)を搭載しています。
DAR機能とクロスフィード機能を搭載
AK4137EQを使用したデジタルオーディオリマスター(DAR)機能を搭載。
ONにすることで再生音源のサンプリングレートをリアルタイムにアップサンプリングします。※1
さらにクロスフィード機能を搭載。片方のチャンネルのオリジナル信号の一部をミックスし、その信号を時間差で反対側のチャンネルに送り、音像を中央に定位させます。これによりスピーカーで聴くような自然なサウンドを可能にします。
※1
PCM変換DAR
・44.1/88.2/176.4KHzのPCMは352.8KHzに変換して再生されます。
・48/96/192KHzのPCMは384KHzに変換して再生されます。
※PCMアップサンプリングのDARを選択している場合、DSD再生時のPCM変換は行われません。
※量子化ビット数16/24/32bitは全て32bitに変換されます。
DSD変換DAR
・96KHz以下のPCMファイルは、DSD128に変換して再生されます。
・176.4KHz以上のPCMファイルは、DSD256に変換して再生されます。
※DSD変換のDARを選択している場合、DSD64/128のDSDファイルは、DSD256に変換して再生されます。
約20時間の長時間再生とPD 3.0急速充電対応
回路とシステム性能を最適化した低消費電力設計により、1回のフル充電で約20時間の長時間連続再生を実現。また、PD 3.0急速充電にも対応しているので、より高速で効率的な充電が可能となり、約1.5時間でフル充電が可能です。
シンプルかつ象徴的なデザイン
直感的なサウンド体験のためのデザインを採用。握りやすいアルミボディは携帯性と操作性に優れ、ソリッドかつシンプルな美しさを際立たせます。
ボディサイドに配置された3つのキー(再生/一時停止、次へ、前へ)を組み合わせ、ディスプレイに集中しながら簡単に操作することが出来るので、初めてDAPを使うユーザーでも簡単に操作することが可能です。
実際に購入したユーザーの声
肯定的なレビュー
- スッキリしたナチュラルサウンドで「もうこれで良い」と思わされる完成度なのは流石!。ZX707がライバルでしょうが、携帯性と機能性ではP1が圧勝です。控えめに言っても同価格帯では敵なしだと思います。
- 動作がサックサクで音質もAK感のある高解像度サウンド。見た目もオシャレで軽量な万能機。スマホにDACを繋ぐスタイルでしたが、今日卒業しますw、DAP最高!
- 手持ちのMP3音源がDAR機能でアップサンプリングされるのですが、これがまぁ高音質に変化して音源が蘇ります。クロスフィードも聴いていて気持ちが良く、この多機能さでこの値段はバーゲンだと思う。
- 軽いのでサブ機にしようと思って購入したが、気持ちの良いニュートラルなサウンドと持ち運びしやすさにハマってしまい、ほぼメインで使ってます。音場が広くボーカルも美麗なので好きな人はこれ以外いらないかも。
- さすがAstell&Kernのサブブランドです、音質に関しては文句なし。低域は若干控えめに感じるが、解像度が高くバランスよく鳴っており手持ちの機材で感想が変わりそうな印象。DAC機能においても遅延などが無いのは技術力の高さを感じます。
否定的なレビュー
- 見た目が安っぽくておもちゃみたいなので、所有欲は満たせない。突起のあるボタンデザインも操作中に誤作動させがちなのでインターフェイスも微妙。3万円位ならありかなぁ・・。
- 低域の押し出しが足らず、出力もそれほどパワーがあるわけではないので音質に期待するような製品ではないかも。あくまでサブ機か入門用DAPになるので価格がネックになってきますね。
- ES9219Qという点だけで全て台無し、不自然な高音域の表現が私には合わない。ZX707などのデジタルアンプの方がフラット傾向で圧倒的に原音に忠実。Astell&Kernのサブだからって飛びつく必要はない。
- 良く言えばスッキリ、透明感のある中高音域、など褒めることが出来るが、悪く言うと「印象に残らない値段以下の音質」です。あまりにもインフルエンサーが騒いでいるので凄い製品という雰囲気が作られていますが、冷静になった方が良い。
- 評判が良いが、業界人が狂ったように毎度褒めるのであてにならない。実際試聴してきたが、それほど他機種に対して優位を感じることが無かったし画面のフリーズもあった。これなら上位機種を買った方が満足度が高いと思う。
まとめ
ユーザーの意見をさらにまとめると、
Astell&Kern系列の高解像度かつボーカルに強い美麗サウンド、軽量で持ち運びも楽かつ高機能なので、初心者の入門に最適なハイコスパDAP。
という結果でした。
肯定、否定共に多かった意見がこちら、
・DAP初心者や入門に最適!
・低音は控えめ
・本体が安っぽい
この中でも【本体の安っぽさ】はかなりの割合、肯定的な意見の中にも散見しました。
ただ、安っぽいので所有欲を満たすなら上位機種を~という文脈が多く、むしろA&K沼に引きずり込もうとするオーディオファンが多いという印象です。
本家Astell&Kernのミドル帯以上は個性豊かで完成度も高いので、勧めたくなる気持ちはわかります。個人的にもDAPを購入した際、最後まで国産とKANNやSRシリーズと比較し迷いに迷っていましたからね。
そして、国産DAPの中で明確にライバルの立ち位置になるのがZX707でしょう。
ある程度CPUの問題やサブスクへの最適化はお互い完成されているので、ぶっちゃけ好みだとは思いますが、約2万円安いACTIVO P1の方が特に初心者には最適かもしれません。
総じて、現代に求められるスペックは全て備えて登場したDAPとも言えるので、これからの選択肢に毎度入って来て悩ませてくれる製品になりそうです。
今回の記事はここまでとなります。
ありがとうございました!
※少数ですがDX180との比較もありました。こちらの方が価格的にはバチバチに戦っている製品なので、別の機会に3種のDAPをまとめて記事にしたいと思います。
【追記】まとめました↓改めて三機種とも強みがハッキリしていますね!
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