はじめに
名機と名高いqdc SUPERIOR、レビューサイトやYoutubeどこを見ても素晴らしいと評価されている、定番中の定番商品です。
ただ、リアルなユーザーの声がその評価に隠れてしまい、結局どうなのか?
分かりづらい現状になっています。
本記事では、リアルなユーザーの声を集めまとめることで、改めてSUPERIORの本質に迫りたいと思います。
SUPERIORとは
数多くのハイエンドIEMを手掛けてきたqdcがその知見と技術を結集し、【より多くのユーザーにブランドアイデンティティーを感じて欲しい】という思いの元、新規開発された真のエントリーユニバーサルIEMです。
アメリカ北部の最大の淡水湖スペリオル湖に掛けて、澄んだダイナミックレンジを提供する。という意味がSUPERIOR(スーペリア)という名付けに込められています。
※カラー展開はピアノブラック、ヴァーミリオンレッド、アジュールブルーの三種類。
10mm径シングルフルレンジダイナミックドライバー
ブランド初となる10mm径シングルフルレンジのダイナミックドライバーが搭載されており、幅広い再生音域と全帯域に渡って自然で調和の取れたサウンド再生が特徴です。
SUPERIORは正確な音楽再生を可能にするため、過度特性(トランジェント)を重視した設計とチューニングが行われています。
真空成膜技術を使用した複合膜採用のダイアフラム
ダイアフラムには真空成膜技術を使用した複合膜が採用されています。
極めて高い均一性を持ちながら、高い剛性、高品質、軽量という特徴を持ち、高周波においても美しく滑らかな再生を可能にしています。
独自の同軸デュアル磁気回路とデュアルキャビティ構造
ドライバー部には独自の同軸デュアル磁気回路とデュアルキャビティ構造を採用。
ダイアフラム駆動用磁気回路をドライバーの内外にそれぞれ使用することで磁束密度を高める、よりトランジェントに優れた駆動を実現しています。
そして内部の空気圧を段階的に最適化する二層キャビティー構造によって、極めて低歪なサウンドを同時に実現しています。さらにメタルノズルを採用したことにより、ダイナミックドライバーのパフォーマンスを最大限引き出しながら、正確なサウンドをストレートに耳へ届けます。
3Dプリンティングシェルとミラーパネルデザイン
SUPERIORは3Dプリンティング技術を使用したシェルが採用され、qdcならではの軽量で快適なフィッティングが実現されています。そして、ミラーパネルをデザインに組み込み、スタイリッシュな外観に仕上げられています。
互換性の高いカスタムIEM 2pinコネクターを採用
コネクタには、オーディオ愛好家の方がよりポータブルオーディオとしての楽しみ方を広げやすいように、互換性の高いカスタムIEM 2pinコネクター(0.78mm)が採用されています。
付属ケーブルは、伝導性の高い高純度無酸素銅(OFC)の4芯線を黒のPVC被膜に覆われた構成。3.5mm3極アンバランスのストレートプラグが採用されています
実際に購入したユーザーの声
肯定的なレビュー
- 一万円台ではトップクラス、ウォーム寄りで中低音に厚みがあり、高音の刺さりも少ないサウンド。ギターや電子音等との相性は抜群に思いました。バランス接続がおすすめです。
- エントリーモデルとは思えない程に見た目がクール。コレイルとの相性が良く抜け感がプラスされます、リケーブルなどカスタム次第でいくらでも化ける最強イヤホン。
- この価格帯だと最高級の見た目、赤を購入しましたが美しい・・・。フィット感も良く流石カスタムIEMメーカー、音質ももちろん良く、聴き心地の良い低音で全体的にパワフル。特に洋楽との相性が良い。
- キレキレな高音はもはや快感です。低音とのバランスも良く、これでも刺さらないのが素晴らしい。デザインもパッケージもデフォルトのイヤピも気にってます。持っているSE215がいらなくなってしまった・・・。
- 星10個!!のイヤホン。フラットに近い音ですが再生環境でどうとも変わる印象で3万円代のイヤホンですらはるかに凌駕しています。イヤーピースはAZLAのSednaEarfitがおすすめ、最高です。
否定的なレビュー
- 音場に広がりが感じられず残念、無駄な音と余計な残響が排除されてる印象。少しドンシャリ寄りなので、イコライザーで低音を下げて使っています。
- 曇りを感じるサウンドで女性ボーカルには不向き、抜けが悪いと言いますか。特に高音の輪郭も甘く、音場が異様に狭い。
- かなり中高音域に寄っている印象で低音をあまり感じず、様々なレビュワーが言っているほどの素晴らしさは感じませんでした。シャカシャカ感があり落ち着かない。
- 現状の1~2万円の他メーカーのイヤホンに比較して良いとは思えない、なぜここまで持て囃されてるか謎。高音が綺麗なわけでは無く、中域、特にボーカルは滑らかさが無くガサついてこもっている。
- バランス接続前提のような製品。音の広がりと音の印象がかなり変わる、箱出しではセンターから飛び込んでくる感があって、あまり好きではありません。
まとめ
ユーザーの意見をさらにまとめると、
高品質な迫力ある低音を備え、環境ごとに対応できる素直さと凄みを持ち、カスタムで化ける見た目もクールなイヤホン。
という結果でした。
エントリーモデルの割にはユーザーごとの環境の差が激しく、スマホからDAP、据え置き、価格もポタアン含めると5000円から30万円まで。これは、ハイエンドを得意とするqdcのエントリーモデルだからかもしれません。
そのような、ユーザーの使用している機材と音の感じ方を調べるほど、出力元のキャラクターを素直に再現し、環境によって良くも悪くも左右される。という特性が浮かび上がりました。
そして、肯定否定共に共通して多かった意見がこちら。
・音場が狭い
・リケーブル、特にバランス接続推奨
特に音場の狭さはかなりの数のレビューに散見します。
この狭さのおかげで電子音系や洋楽を楽しく聴ける、価格帯からそこまで期待していない。と言う意見もありますが、音の広がり感、分離感が増すとのことでバランス接続が多くのユーザーから推奨されています。
この組み合わせはたまらないです💯✨✨
— NOBUNAGA Labs公式 (@NOBUNAGA__Labs) 2023年9月6日
Gilgameš-Omega × qdc SUPERIOR pic.twitter.com/1qL9WPgCI5
NOBUNAGA Labsの金メッキの良さを知っている身としても、この組み合わせはおすすめしたいですね。IEM2pinだとヘッドホンやハイエンド機でも対応が多いので、一つ持ってしまえばオーディオ沼へ落ちていくこと間違いなしです。
ちなみに6000円以下のコスパの高い銀メッキ&4.4mmバランス接続ケーブルも発売されています。銀メッキは高音やキレ、解像度を上げたい方にはおすすめです。
今回の記事はここまでとなります。
ありがとうございました!
【追記】ゲーミング専用ケーブル&純正バランス接続ケーブル発売
純正ケーブルが二種類新しく発売されたので追記します。
ゲーミング用ケーブルはプラグがL字になり、全長は180cmに延長、ボイスチャット用にインライン式のリモコンマイクが搭載。
バランス接続ケーブルは、ストレートプラグ、全長120cmという普段使いしやすい仕様になっています。
両ケーブル共に、高純度無酸素銅(OFC)4芯線が採用されており、滑らかで取り回しの良いケーブルに仕上がっています。
【ゲーミング用ケーブル】
【バランス接続用ケーブル】
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