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ネットワークビジネスに勧誘された話【マルチ商法/潜入レポ】Vol.17

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dropoutdiary.com

【人物おさらい】

M・・・セミナー主催者であり、Yが「師匠」と呼び慕う人物

Y・・・ネットワークビジネスに誘ってきたフットサル場での先輩

R・・・Yの幼馴染で九州男児のようなイケメン

O・・・Yの兄弟子で巨漢の美容師

K・・・通称「ナンパ師」Yと同列の弟子

S・・・切長目のお姉さん系美人

U・・・ふわふわで明るいバラドル系女子

最終確認◯川にて

湘南の出来事から約2週間後、私は〇川駅近くのファミリーレストランにて、男6人に囲まれていました。奥の席に座らされ、隣の席は勿論すべての席が埋まっており、一人は入口寄りに立ってこちらを監視しています。

 

なぜこのような事態に陥ったか。

時系列で説明すると、Mから呼び出され、ビジネスの詳しい話をするので弟子たちが待っているお店へ向かって欲しい。と言われファミレスへ向かいYに促され奥に座ると、どんどん人が増えていき気付くと囲まれていました。

 

最初はY、O、R、K、その後数回しか話したことがないMの弟子が2人。

今までの気さくな雰囲気とは大きく変わり、全員何か物でも見るような視線を向けてきます。その中でまとめ役のOが話し始めます。

 

O「久しぶり!湘南以来かぁ⤴今日はMさんに言われて集まってなぁ、いわゆる最終確認と商材について話すわ。Mさんからパソコン持ってこいって言われたよな?まず出してくれる?」

 

Y「やっとだな☆本当優秀な弟子を持てて嬉しいよ。パソコン持って来たよね?」

 

事前にYやMからも言われていたので、学生時代に使っていた古いノートPCを持ってきていました。カバンから出しテーブルに出します。

 

O「よぉうし!じゃあまずは○○〇〇て検索入れて、○○して・・・・」

 

たどり着いたのはある健康食品会社のHP、会員登録し専用のページへ行きます。画面に表示されていたのは会員向けの商品発注システムでした。

沢山ある商品の中から、基本的な商品が入ったスターターパックのようなものがあり、選択すると金額が出ます。その値段なんと税込28万円。

 

O「説明するぞ、Mさんが信頼して良いって言ってるから確認は省く。いきなりビジネスの話になるが、この会社と俺らは契約して商材として扱っていて、このスターターパックを買うのが条件になっている。」

 

O「商品を知り合いに売ることが出来るようになって、会員価格は仕入れ価格、その差額が君の利益になる。問屋も代理店もかませないから、買う人にとっても安く買えるし良いことしかないってこと。」

 

こうも全容がハッキリとわかると妙に頭が晴れていくような感覚に襲われました。お金の支払いの話になったら縁を切ると決めていたのですが、ここまで引っ張られ、急にその時が来るとは思っていませんでした。

 

そんな内心にかまうことなく、Oが話し始めます。

 

O「じゃあ、買っちゃおうか!やるって決まってるんだから、さっさと済ませようぜ。」

 

人が変わったかのような冷たい視線。無言の圧。周りも微動だにせず私がクリックするのをただ黙って待っています。

 

逃げようにも完全に囲まれており、テーブルに乗って何とか掻き分けて脱出出来たとしても、外にも人がいたらどうしようもない。なにより、自宅の場所を知られているので逃げても追い詰められることが恐怖でした。

 

逃げれない・・・そう諦めがついた時に、知り合いが詐欺にあった時にクーリングオフで全額返ってきた。という話を思い出しました。もしかしたら、なんとかなるかもしれない。不安ながらもそう意を決し、私はクリックを押しました。

 

O「よっしゃ!これで俺らと同じビジネスの仲間だ!これからもよろしくな☆」

Y「最高だよ☆!どんどん良い人生にしていこうぜ⤴!」

 

一気に空気が明るくなり、あまり面識の無かった2人は仕事を終えたかのように席を立ち無言でいなくなりました。

そんな中、上機嫌なYが畳みかけるように問題を運んできます。

 

Y「よっし、じゃあ明日大規模ミーティングに参加だね⤴すぐMさんに報告しとくから、スーツ用意しといてね。」

 

大規模ミーティング・・・?明日・・・?

まずい、クーリングオフって期限あったよな。一日消えるだけでも痛いな。

 

私はとりあえず話を合わせながら、頭の中でクーリングオフの準備を始めていたのですが、大規模ミーティングの当日にそれも甘い考えだということに嫌でも気づかされることになります。

 

ネットワークビジネスに勧誘された話【潜入レポ】Vol.18へ続く。