世の中にはリケーブルというものがあるらしい・・・
NW-WM1AM2とSE846を購入して少し経ったある日、Twitterを見ていると金銀様々なケーブルが装着されたSE846を見つけました。
SE846みたいなフラッグシップでもケーブル交換って必要なの?
しかもケーブルだよ?
そんなんで音変わるわけないじゃん。胡散臭い。
と思いましたが、どうしても気になり時間を作って試聴に行き、何種類か比べた後、思い切って購入しました。
購入したのは、NOBUNAGA Labs 澪標(みおつくし)
大体食費1ヶ月分の高級ケーブルです。
上はまだまだありましたが、ここらへんが私の限界です。
NOBUNAGA Labsってよくお店とかで見るけどどうなの?
リケーブルって本当に音変わるの?
SE846との相性は?
この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
NOBUNAGA Labsとは
2014年に立ち上げられたブランドで、高品質な線材を用いたケーブルを多数製作し販売する会社です。ユーザーが求めやすい価格で発売するために、素材に関しては妥協せず、パッケージ等にコストをかけないことで有名です。
日本を意識した名付けが商品にされているのも特徴です。
ポータブルオーディオを趣味にしている人ならば、一度は聞いたことがある。そのような有名なメーカーです。
澪標の特徴
澪標の言葉の由来・・・・・船の航路の指す澪(みお)と境界に並べて設置される航路を示す表示の事です。
その言葉通りに、この商品はNOBUNAGA labsのフラッグシップモデルの指標になっているケーブルです。
・35×8芯構成
・4N純銀線に金メッキ
・柔らかく耐久性の高い線材
8芯構成によるメリットは、定位感と情報量が高まること、微細な音の表現力の向上・・・だそうです。
金メッキはWM1AM2の内部はんだにも使われており、こちらも微細な表現の向上が望めるとのこと。そのような理由でWM1AM2とも相性が良いのではないかと思い、このケーブルを選んだ経緯もあります。
取り回しも良く、タッチノイズ(動きの中で入る余分な音)も少ないのも決め手です。
リケーブルで実際音は変わるのか?
SE846の純正ケーブルからの変更です。
純正ケーブルはバランス良く聞こえ、低音もしっかり出ます。十分良い音です。
ただ、高音とボーカルのくっきり感が物足りないなぁと思っていました。
ケーブルを変えたことで解決するのか。
そして変化があるのか。
結論からですが、はっきり変わります。そして解決しました。
何度も聴き比べて、曲も数十曲変えて検証しましたが、答えは変わりませんでした。
ボーカルの輪郭
まず感じたのはボーカルの輪郭について。
純正では少しもわっとして埋もれがちだったのですが、かなり輪郭がくっきりとし、明確な分離感がありました。残響感も増していて、ボーカルの声の伸びた先までしっかり聴こえます。
高音の煌びやかさ
金色で派手な見た目なので、もっとキレキレに変化するのかと思っていましたが、全然違いました。オタクに優しい系ギャルかと思ったら、普通に清楚な正統派がやってきた、みたいな印象です。品がある高音で、耳触りも良くただただ煌びやかです。
残響感や、微細音もしっかりと聴こえます。そして、音量を大きくしても聴き疲れしない高音です。
クリアな低音
迫力は損なわずに、クリアかつよく響く。という印象です。
空間表現が向上しているので、音楽の聴き方自体が少し変わると言いますか。
キレという点では、全体的にも少し損なわれる印象です。
恐らく情報量が増えたので、耳に飛び込んだ際の聴こえ方が変わったからだと思います。
情報量が少ない方がキレ良く聴こえ、耳に素直に飛び込んで来るのかもしれません。
総評
WM1AM2、SE846との相性はバッチリで両機材の良いところが限界近くまで引き出されたような気がします。空間も広がり、微細音の表現も向上、ほぼ謳い文句通りでした。
アニソンはもちろん、どのような曲でも上品で迫力のある音を届けてくれます。
気になった点
プラグの形状
正直T字プラグの方が圧倒的に使いやすいので、ストレートタイプのプラグは少し配線も含めて気を使います。ポケットやカバンに入れる際もT字の方が楽です。
メーカーさん側としては技術面やコストの上で難しいとのことなので、そこはユーザーが割り切るポイントかもしれません。
耐久性について
この点に関してなのですが、一点気になる部分が。
ここです。
青の部分が少し硬めの素材で保護されているのですが、このように力が加わるとその硬さとの差異で、大きく線がヨレます。
数回程度なら問題ありませんが、普段毎日のように使うとなるとかなり耐久性に不安が残ります。実際、ユーザーの断線報告を見ているとほとんどの場合がこの部分です。
簡易ですが対策方法を考えました。
目的は硬度の差をなるべく無くすことです。
対策方法
これを
こう
だっさ・・・・・・・
家にあった、市販のゴム製プラグプロテクター(24個入り400円位)をつけました。
見た目は最悪ですが、綺麗にカーブが曲がり線の負担がほぼ無くなりました。
私は面倒臭いのでこれで当分いこうと思います。
器用な方は熱収縮チューブなどを使って、上手くやっているのを見かけます。
そちらの方が見た目はかなり良いです。
超おすすめ【final】イヤーフック
耳にかける側の部分、常に肌と触れる部分が素材の特性で、数年使うと硬化してくるという情報があったので、そこにも対策をしました。
なんか付いてるなと思った方もいると思いますが、final製のイヤーフックです。
硬化対策に買ったのですが、これが凄く良い商品で、
これを
こう
パチっと留めることが出来るんです。
この機構のおかげて、使っていてもズレないので、快適性が段違いです。タッチノイズも激減しましたし、長時間付けていても耳が痛く無いです。
試聴の際、16芯版澪標極も出してもらったのですが、物理的に装着することが出来なかったので選択肢から外れました。
やっぱり、普段快適に使えて長持ちするのが一番ですから。
決して、値段的に手が出なかった訳ではありませんよ。
まとめ
以前買ったSE425はおすすめに出たケーブルもついでに買った程度だったので、意識してケーブルを選んだのは今回初めてです。しかも高級ケーブル。色々と勉強になりました。
そして、リケーブルとしての結果は大成功でした。
ここまで音が変わるとは正直失礼ですが、思っていなかったです。
ですが、はっきり言えることがあります。
リケーブルもぶっちゃけ好みで、目的に応じて選択するもの
だということです。
今回は8芯のケーブルに変更しましたが、本文中にも書いた通り、音楽自体の聴き方が少し変わりました。情報量が増えることが全てにおいて有用とは限らないと思います。
4芯などのケーブルの方が線材にもよりますが、キレもあって、ノリが良い音でこちらの方が好みという人も多いと思います。
この辺は試聴したことでの気づきでもありました。
みなさんも是非お店であれもこれもと手に取って、普段の機材で試して下さい。
思わぬ発見があり楽しいですよ。
SE846のレビューも書いてます。
良ければ合わせてご覧下さい。
【澪標極についてはこちら】