はじめに
声特化・・・
それは音楽鑑賞においてボーカル、特に中高音域にあたる女性の声の表現力が高い事。もしくはそのような製品を指す言葉。
つまり、ASMR向けってことですよね??
もしくは女性ボーカル曲(声優さん)向け。
今回は、ASMRはもちろん推しの楽曲の声も最高の音質で聴ける。
そのような声特化有線イヤホンを紹介したいと思います。
声特化有線イヤホン5選
Tago Studio T3-02
まずはTago Studioのベストセラーイヤホン、T3-02です。
T3-01(ヘッドホン)の方がオーディオファンには馴染みがあるでしょうが、このT3-02も隠れた人気を誇る名機です。
Tago Studioの代名詞ともなっている「究極のナチュラルサウンド」が小さなカナル型のイヤホンに詰め込まれています。
外での使用でも、防音性の高いレコーディングスタジオで聴いているような体験を目指すために、建築技術である【BOX-IN-BOX構造】を応用し、イヤホンの中にもう一つイヤホン(コアユニット)を設置。遮音性を大幅に引き上げています。
音質の傾向もナチュラルかつ、中高音域を最も得意にしており木製ハウジングも相まって、女性ボーカル曲を特に美しく表現します。
本体が少し大きめな所だけがマイナスですが、ASMR含む声を扱うコンテンツにこれ以上無くマッチし、聴き疲れしないのはこの製品の強みです。
SHURE SE535
シングルツイーターとデュアルウーハーの3つの高精度トリプルMicroDriverが、豊かな低域を伴った奥行きあるサウンドを再現するカナル型高音質イヤホンです。
実はSE846とよく比較に上げられるのがこのSE535。
中高音域の解像感とそのバランスの良さから、このイヤホンをゴールにしてしまう人も多い印象。
低音が支配的ではなく、ボーカルがスゥっと耳に入り抜けていく、この抜けの良さはSHURE製品でも随一です。
現場でも扱えるようなモニターイヤホンなので、軽量で装着性も良く、遮音性も抜群。
ASMR向けとしても条件がちゃんと揃っていますね。
もちろん、音楽鑑賞でも万能なので買って損しない定番品です。
ゼンハイザー IE600
声と言ったらIE600。
THE ボーカル特化イヤホンがIE600です。
「女性ボーカルを綺麗に聴けるイヤホンない?」
声優さんの曲を最高の環境で聴きたいがために、各所で様々な人にこう尋ねました。
その問いに返ってきた答えは「とりあえずIE600買っとけ」でした。
本機の特徴として、空気と音を調節し逃がすアコースティックバックボリュームによって不要な共振が除かれており、まさに淀みがなくクリア。
さらにマスキングによる共振を排除するためのデュアルレゾネーターチャンバーによって、5~10kHzの刺さりを低減し、繊細かつ伸びやかにボーカルを表現します。
ボーカルをより近くに感じる解像度の高いサウンドは、上位機種と差別化されてキャラ付けされており、このIE600にしか出せないまさに美音です。
final A4000
新設計ドライバー「f-CORE DU」搭載。圧倒的にクリアなサウンドを実現した、finalの新定番といえるイヤホン。
A4000はこのクラスではあり得ないレベルの音質を実現するために、なんと新たに開発・生産の拠点を作ったそうです。意味がワカラナイ・・・・。
高い評価を得ている、6mmΦの自社ダイナミックドライバーを再設計し、フラッグシップイヤホンであるA8000を基準にチューニングされており、どのような定位での音もクリアに表現します。
音質傾向としては、中高音域、その中でも突き抜けるような高音が特徴。
ただ、ボーカルにおいての解像感は抜群な分、曲や環境によっては刺さりを感じるクセ強めな製品でもあります。
本機を最大限活かすならば、DAPや音源にも拘ることが大事です。
上手く扱うと繊細なボーカルを抜群に再現してくれる、唯一無二のピーキーなイヤホンです。
水月雨 MOONDROP KATO
オーディオファンの中では有名なメーカーですが、一般にはまだ知られていない水月雨の定番イヤホン【KATO】です。
基本的には水月雨のイヤホンは、ボーカルにちゃんと焦点が合い、美しい中高音域が特徴。ブランド名そのままのイメージですね。
本機でも、新設計の高性能DLC(ダイヤモンドライクカーボン)複合振動板を搭載し、低歪みで解像度の高いボーカル表現を実現しています。
フラット傾向かつ、透き通った高音は刺さらず伸びやかで、聴いていて心地の良いサウンド。
ちなみに、安野希世乃さんが2024年度のアンバサダーに就任しており、この「わかっている」人選からもそのイヤホンの特性、ブランドとしての方向性が伺えますよね。
そういうことです。多くは語らない
【追加】qdc Hybrid Folk-S
qdcのプロ用Studioシリーズをベースにボーカルを中心としたチューニングを施し制作された、ハイブリット構成のリスニングイヤホンです。
1BA+1DD+1PD、片側に1基のBAドライバーと1基のダイナミックドライバー、そして1基のフラットパネルドライバー(平面振動板)の3種のドライバーを贅沢に搭載。
BA型の正確な中高域、フラットパネル型の超高域の優位性を併せ持つニュートラルで自然なサウンドを実現しています。
ここ最近かなり評価が上がっているイヤホンで、特に声優コンテンツ、ボーカル、歌モノ系に対して満足度が高く、「女性ボーカルと言えば!」というポピュラーな選択肢に入りつつあります。
見た目もゴールデンメイプルをイメージした民芸デザインになっており、所有感と常に身に着けたくなる気楽さも両立しています。
qdcのミドルクラス帯ですが、ボーカルを自然に聴くという点ではかなり特化しているのでおすすめです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
ASMR向きとはいえ、声特化イヤホンは音楽鑑賞でも美しい音を楽しむことが出来ます。
低音が中高音をマスク(覆う)することが無く、全ての音がクリアに聴こえるので、オーディオファンの間でもあえて声特化を選ぶ方も多い印象です。
一方ピーキーな面もあるので、出力側のDAPやDAC、さらには音源には少しこだわりたい所ですね。最高の環境を作る上での最後のピースになり得るイヤホンたちです。
ちなみにおすすめの音源は、CrosSing シリーズ。
声優特化版、いわゆるポニキャ版の【f1r〇t t〇ke】。
声優さんの素の声から、歌唱の声までを堪能できる企画になっており、各社サブスクでもハイレゾ配信されています。Youtubeでも聴くことが出来るのでぜひ。
あと、周防パトラさんのASMRはDLsiteで買うと、WAV:48kHz / 24Bitの高音質版なのでおすすめですよ。こだわる方はぜひどうぞ。
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