はじめに
名機と名高いSONY WH-ULT900N、レビューサイトやYoutubeどこを見ても素晴らしいと評価されている、定番中の定番商品です。
ただ、リアルなユーザーの声がその評価に隠れてしまい、結局どうなのか?
分かりづらい現状になっています。
本記事では、リアルなユーザーの声を集めまとめることで、改めてWH-ULT900Nの本質に迫りたいと思います。
WH-ULT900Nとは
快感ブーストボタンで、重低音が暴れだす。ソニー史上最高の重低音体感。
ヘッドホンに新たに搭載された「ULTボタン」によって、臨場感溢れる重低音の世界へワンタッチでトリップ。ソニー史上最高の重低音体験をあなたに。
専用設計40mmドライバーユニットが叶える、バランスの良い高音質
振動板のハイコンプライアンス化により専用設計40mmドライバーユニットが、迫力のある低音域再生とクリアな中高域再生を実現します。
ライブ会場のような臨場感や身体に響きわたるような迫力に加え、クリアなボーカルや高音までバランス良く楽しめます。
ヘッドトラッキング、360 Reality Audioにも対応しているので、目の前にサウンドステージが出現するような新しい音楽体験が可能です。
音楽体験を豊かにする、高いノイズキャンセリング性能
WH-1000XM5搭載の統合プロセッサーV1を、SONY重低音モデルで初めて採用。
チップの処理能力向上により、特に低遅延での処理が必要な高音域でノイズキャンセリング性能がさらに進化。
また、複数のマイクを最適に制御できるデュアルノイズセンサーテクノロジー採用により、的確にノイズを除去。どんな音楽ジャンルでも深く没入できるモデルになっています・
長時間利用でも快適な装着感と、新たなカラー採用でスタイリッシュなデザイン
落ち着いたトーンとこだわりを追求したフォルムやマットな肌ざわりが上質さを演出。
光や角度によって変化するSONYロゴ&ULTボタンデザイン、3色のトレンドカラー展開により、重低音モデルとしての深みと奥行きを感じさせ、個性を表現できるデザインに仕上がっています。
日常で使い勝手のいい、長時間のバッテリーライフ・急速充電
ノイズキャンセリングON時で最長30時間、OFF時で最長50時間音楽再生可能な、長時間のバッテリーライフを実現。急速充電に加え、WH-1000XM5同様の精度で装着検出機能も搭載しています。
ヘッドホンを外したまま一定時間経過すると、自動で電源がOFFになりバッテリーの消費を防げるなど、さらに使い勝手が良くなりました。
その他、2台の機器に同時接続できるマルチポイントなど、日常で便利な機能も多数搭載しています。
実際に購入したユーザーの声
肯定的なレビュー
- ULTモードの重低音が唯一無二。ウーファーの低周波のような地響きに近い低音ですが、ボーカルも楽器もそれほど埋もれずクリアなのは凄い。
- ワイヤレスヘッドホンの中では史上最高のライブ感。ULT2に設定すると脳が揺れるほどの重低音、まさにライブの最前列で曲を聴いている感覚です。ロックとの相性が最高!
- 元々の音のバランスが良いので、重低音特化とはいえ全体的に聴きやすい。個人的にはULT1の設定が一番好きかな。ULT2は映画やライブ配信鑑賞用として活躍しています。小さい音から大きい音、たとえば車が遠くから迫って来るようなシーンではゾクっとするほど。もう映画館ですよ自宅が。
- やはり重低音は良い、重低音は全てを解決する。低音大好き人間なので耳が天国です。ここまで激しくかつバランスよくメタルが聴けるヘッドホンは存在しないでしょ。
- 中高音域を変に潰さないので、ライブ会場で聴いているような本物の臨場感が出ている。ヘッドホンで生演奏が聴けるとは思わなかった。サブ用に買ったのですが、バッテリー持ちも良くノイキャンも十分効くので、メインヘッドホンになりそうです。
否定的なレビュー
- とにかく癖の強いヘッドホン、というよりULT2まで設定を盛ると中高音のバランスが崩壊。長時間聴いてると辛く頭がガンガンしてくるので、あまり使わない機能になりそう。コーデックも低遅延に対応していないので、使いどころが難しい。
- うーん、音漏れを気にせず重低音を楽しみたかったのですが、ノイキャンが微妙すぎて音量が大きめになるのが不満点。WH-1000XM4にやや劣る位の性能なので、最近の製品の中では低レベルに感じる。あまり重低音以外には期待しない方が良いかも。
- 惜しい点としてはデザイン、ミニマルさは良いのですが本体自体が厚ぼったいので、ちょっと不格好に見えます。価格も高いのにボタンやイヤーパッドも安っぽい。
- ヘッドホンという密閉された空間でこれだけ重低音を強調されると、短時間で耳が痛くなります。低音好きには良いけど万人向けでは無い、むしろスピーカーの方が良いシリーズなのでは。
- SONY製ということを除いたら一気に価値を感じなくなる製品。BOSEとか重低音特化のヘッドホンは他にもあるしもっと高性能。ULTボタンは面白いけどぶっちゃけいらない機能でもある。
まとめ
ユーザーの意見をさらにまとめると、
重低音最高!!それ以外を求める人には向かない、一部の低音マニア向け超特化型ヘッドホン。
という結果でした。
肯定、否定共に多かった意見がこちら、
・重低音最高!映画最高!ライブ最高!
・ノイキャンは普通
・ULT1が丁度良い、ULT2はやりすぎ。
本製品は求めているものが「音楽での重低音」のみだった場合、高い満足感を得ることが出来る製品ですが、SONY製なのでノイキャンや他の機能も・・・と高望みをすると不満がでてしまう傾向があります。
そして、映画やライブ配信に真価を見出しているユーザーが多いのですが、対応コーデックもSBCとAACとLDACのみなので、低遅延かつ高音質を実現している他社製品に比べると見劣りがします。
コンテンツ、ソースに関係なく空間オーディオを手軽に味わえる機能が主流になりつつある中で、公式が推奨しているようなソニー製ブラビア&トランスミッターの組み合わせて360 Reality Audioを利用するユーザーがどれほどいるかも疑問です。
実際の所ですが、発売後一ヵ月以内にガクッと値下げが始まり、じわじわと実売価格が下がっているので、小売店からすると想定より売れていない製品だということが推測出来ます。
ただ、ソニー自体の考え方としては重低音というカテゴリが弱かったので、複数製品を発売し【重低音のソニー】というイメージを広める狙いがあるので、目先だけの成功ではなく、ULTシリーズが存在すること自体が重要なのだと思います。
個人的にはこういう尖った遊びのある製品は好きですし、「重低音シリーズが足りてない!」と前々から思っていたので、ファンとしては嬉しいです。
このシリーズが熟成されていくと共に、ソニーのラインナップの中に当たり前に重低音シリーズが並び、人気を得ていくことに期待したいと思います。
本記事は以上です。
ありがとうございました
【関連記事】