はじめに
毎月20日以降更新、今月聴いたヘビロテを紹介する。ちょっとした定例報告や雑記のような記事です。
アニソン多めですが、出来ればアニソン以外の曲も紹介できればと思います。
今月聴いたヘビロテ紹介
月並みに輝け&今、僕、アンダーグラウンドから / 結束バンド
「劇場総集編 ぼっち・ざ・ろっく!Re:」のOPとEDのカップリングでリリースされたミニシングル。
その中でも「今、僕、アンダーグラウンドから」は、作詞作曲:北澤ゆうほ、編曲:三井律郎のタッグで制作されており、個人的にハマった曲。
北澤ゆうほさんは3ピースバンド【the peggies】の元ボーカルで、アニソンでは青ブタの「君のせい」が有名、三井律郎さんは言わずもがな、結束バンドのほとんどの曲を編曲しているギタリストです。
シンプルなメッセージとシンプルな音、少しロマンティックな構成で、アニメ内のロックとしてしっくり来るのが、どうしてもけいおん!世代には刺さる。
「月並みに輝け」でも思ったのですが、結束バンドの成長も意識して制作されているのか、今回からかなりドラムの雰囲気が変わり、若干テクニカルな要素が増えたように思います。
けいおん!ではりっちゃん、ぼざろでは伊地知虹夏が推しなので、ドラムの目立つ曲がさらに増えて来るのは嬉しいです。
OF BY FOR / メメタァ
「君がッ 泣くまで 歌うのをやめないッ!」というコンセプト通り、バンド名もジョジョの擬音なロックバンド。
ちなみにメメタァは波紋でカエルを殴った時の擬音です。
意味がわからない?心で理解しろッ!波紋のスゴさをォォォォーーーー!!
ネタバンドっぽい雰囲気を醸しだしてますが、音楽性はあまりにもストレートなロック。そのストレートさが凄い。
ロックは多数の進化、分岐を経て今のシーンになっているのですが、今の時代にここまで納得感のあって透明な音を奏でるバンドはあまり無いと思います。
その納得感の正体としてインタビューと公式からの推測ですが、メンバーがほぼ30歳付近で平均年齢が高めなのも大きいかもしれません。
音楽に年齢は関係無いのも事実ですが、こういう曲こういうバンドじゃないと【伝わらない】ということは大いにあると思います。
人って20代を過ぎると、安定か権威かどちらかを選ぶ時が来ると思うんですよね。
その中でもこの素直さを貫いているのはロックとしか言えません。
ちなみにメメタァは下北沢でも活動しているので、ぼざろからロックに入った人にもおすすめ出来ますよ。とても聴きやすいッ!
※余談ですが
ゲゲゲの鬼太郎のカバー曲しか歌わない、年に二回くらいしかライブをしないネタバンドを生で観たことがあります。インディーズって奥深い。
最後の初恋 / Cody・Lee(李)
2018年に結成後、下北で活動し注目を集め2020年には「我愛你」のMVが台湾やアメリカで大バズりし現在1000万回再生を突破。メンバーも2024年時点で皆20代。
先ほど紹介したメメタァとは対照的なキャリアを歩むバンドです。
フジファブリックなどの2000年代のバンドから強く影響を受けており、サウンドは先進的かつ、どこか東京の端っこの空気のような柔らかさも感じさせます。
MVは香港映画風だったり、任侠映画風だったり、毎度パロディとアートの中間をうろうろしているかのような世界観でクセになります。本アルバムに収録されている「DANCE偏桃体」もフジファブリックのセカンドアルバムあたりの空気感がありますね。
アニソンにおいては【江戸前エルフ】のEDに「おどる ひかり」が採用されており、かくいう私もそこから入りました。
この当時はボーカルが混成されており、後半の女性ボーカル部分がアニメ用にカットしてEDになっていました。
その女性ボーカルである尾崎リノさんは、2023年9月に自身のソロ活動のため脱退。同9月にリリースされ本アルバムの7曲目に収録されている曲が「さよuなら」。
歌詞の内容にもやるせない気持ちと素直な思いが見え隠れします。
絶頂期を迎えるという所でのメンバー脱退ですが、それでも彼らは様々な事柄を吸収しながら淡々と音楽を作る生活を続けていくのだと思います。
Re:Re:Love / 大森靖子 feat.峯田和伸
【世界一メルヘンちっくな反〇会勢力】という言葉通りな二人のコラボシングル。
大森靖子はシンガーソングライター、峯田和伸は銀杏BOYZのボーカリストで俳優としても活動している。という一応の肩書。
ちなみに大森靖子は、食戟のソーマの「さっちゃんのセクシーカレー」、本シングルに収録されているブラッククローバーの「JUSTadICE」などアニメソングも手がけています。
個人的にですが、銀杏Boysの実質的な後継者は大森靖子であり、その音楽もアイドルソングやアコースティックではなくパンクに近いものだと当時から思っていました。
その二人がコラボなんて、奇跡に近い。
二人の音楽をファースト以前から追い続け、自伝も読破している私は大興奮したのを覚えています。
Re:Re:Loveとはデビュー前の大森靖子が峯田和伸の公開メールアドレスに、ファンとして毎日メールを送り、2回だけ返事が来たという話がタイトルの由来。
アイドルソングへの憧れがあると語っていた峯田和伸と、一人のアイドルを追いかけ峯田和伸を敬愛する大森靖子、二人の関係性がそのまま現れているかのような優しくも苛烈な曲になっています。
少年少女 / 銀杏BOYZ
銀杏BOYZは今の峯田和伸を知っている人からは想像がつかないでしょうが、当時のバンドとしてはかなり異端かつ激しい歌詞、激しいパフォーマンスが特徴でした。
※一回海外でライブ中全裸になって捕まってます。
2005年に「君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命」「DOOR」というファーストアルバムを二枚同時に発表するというセンセーショナルさで、賛否両論あれど音楽ファンに受け入れられました。
令和に入ってからは銀杏BOYZを時代に合わせてウォッシュして、「夢や恋をつかもうともがきながら叫ぶロック」などと形容されることがありますが、全く違います。
【鬱屈したやつらに向けた鬱屈でリビドー満載のハードロック】これが本質だと思います。
そんな彼らも後期に入ると、段々と峯田のソロ活動が増え、曲に打ち込みが採用されたり、バンドとして段々と成り立たなくなり、「光のなかに立っていてね」を最後にメンバーが全員峯田を除いて脱退。ソロプロジェクトのような形で続いていくことになりました。
そして、2021年にTVアニメ「Sonny Boy」の主題歌に採用されたのが「少年少女」。
(40秒くらいから)
「Sonny Boy」自体エンタメというより芸術寄りのマニア向け作品ですが、第25回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞を受賞している実績あるアニメです。
現代版漂流教室のような内容とマッドハウスの神作画、毎話の終わりに流れる「少年少女」が化学反応を起こしている作品なのでこちらも興味があればぜひ。
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まとめ
6月は梅雨入りが遅れたこともあり、まだまだ天気が悪い日が続きますね。
ただ、期間は短いそうなので7月に入る頃にはカラッとした夏らしい天気に変わることでしょう。
今回は、シティロック、言ってしまえば【東京の音楽】に対する憧憬が詰まったバンドを中心に紹介しました。
2000年代以降、フジファブリックや銀杏BOYZなど、あまりにもセンセーショナルな存在がここ最近でやっと租借されてきた感があり、世の中に出ているバンドでもそのエッセンスを含むものが多くなってきた気がします。
SNS隆盛前夜の曲やバンドはどこかおおらかで、タブーにも平気で触れているのは面白いですね。簡単に聴いた人の声が届いてしまう状況は悪い一面もあるのかもしれません。
さて、7月に入ると次は夏アニメです!
個人的には「エルフさんは痩せられない。」が楽しみですね、なんせこれいつものVer違いが存在するんですよ。ということは紳士枠?
俄然興味が湧いて来たので、ちょっと原作を買ってみたいと思います。
では、今回はここまでで・・・。
本記事は以上です。
ありがとうございました!
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