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【人物おさらい】
Y・・・ネットワークビジネスに誘ってきたフットサル場での先輩
M・・・セミナー主催者であり、Yが慕う人物
夢の書き出し
セミナーでのラットレースゲームが終わり、一ヵ月と少し。
私は仕事とネットワークビジネス関係の催しである、スポーツ大会や飲み会をこなしながら毎日を忙しく過ごしていました。
そんなある日、いつものようにYに呼び出されます。
ただ、今回の集合場所は〇川駅のカフェ・・・。珍しいなと思いながら承諾し現地へ向かいました。
到着するとすでにYが座っておりスーツ姿のままでした。
髪型もMさんを意識して横を刈り上げ、出来るサラリーマン風です。
実はこの段階でYは保育士を辞め、非正規のウォーターサーバーの営業職に就いていました。
Y「よっ!元気?急な呼び出しごめんね☆」
その後コーヒーを注文し他愛もない雑談を続けます。
そして、おもむろにYがこんなことを提案してきました。
Y「Mさんとも話したんだけど君はもう十分信頼を得ているし、みんなからも好かれてる。そろそろ次のステージに行ってもらいたいんだよね☆」
Y「まずMさんの自宅へ行って対面で話す必要があるんだけど、その時夢の書き出しを持っていくことになってるんだよ。ノート持ってきたからさ、今日これから書いて欲しいんだ。」
出てきたのは青い普通のコ〇ヨノート、それを机に開きペンを渡されます。
夢の書き出しとは
自分の目標
自分の本当に欲しいもの
自分が10年後どうなっていたいか
を書き出し、まとめる。
といったもので、とりあえず書いてみますが何度書いてもリテイクを要求されます。
Yが言うには「本当の欲求が書かれていない」「もっと心の底からこうなりたい、欲しいと思うことを正直に書いてくれ」とのこと。
仕方ないので、こちらも絞り出して欲求に忠実に書き進めます。
・成功して影響力を持った人間になりたい、後輩や仲間に信頼されたい。
・最新型の高級車、高級腕時計、自宅にプール、高級な靴が欲しい
・金銭的に余裕のある生活で、毎月海外旅行へ行って、お金が溜まれば地元へ移住して悠々自適の生活を送る。
要約してますが、実際はノート数枚分にびっしり細かく、高級車はどのメーカーでどの型か、時計の種類、自宅の立地条件、毎月いくら欲しいかなど、その他についても細かく指定して書きました。
かなり俗な内容になりましたが、人というものは絞り出すと欲求は限りが無く、究極俗なものにしか興味が無いという、私にとっても新しい発見でした。
しかも、不思議とこのような文章を書いてみると、隠れていた欲求に火が付き物欲や権力欲が湧いてくるのです。
Y「いいねぇ!!素敵な夢じゃん☆これでMさんの所に行けるねぇ⤴」
Y「それじゃあ日程を決めよう!」
嬉しそうなYがMの自宅へ訪れる日にちを決める中、私は自分の中に変化を感じ始め、その妙な心地よさに戸惑いを隠せないまま、コーヒーをすすり続けました。
そして、当日。
〇川駅に集合、その後港南のほうへ足を進めます。
湾にかかる橋と煌びやかなマンションが立ち並び、時折レクサスやベンツ等の高級車が走ります。
到着したのは、富裕層向けのタワーマンション。
一階フロアは全面ガラス張りのラウンジがあり、ラグジュアリーな雰囲気です。
もちろん入居者では無いので、ラウンジにすら入れません。Yがスマホで連絡を取り遠隔でロックが外されます。
Y「上がっておいで。だって☆いやー楽しみだね⤴」
透明な自動ドアがスライドし、前が開けます。
どこか後戻り出来ないような感覚に襲われましたが、ここまで来て帰る選択肢は無いと思い、足を踏み入れました。
ネットワークビジネスに勧誘された話【潜入レポ】Vol.12へ続く